病弱だった私が就職できたお礼に父に地酒をプレゼント

私は61歳になるのですが、子供の頃から病弱で入退院を繰り返していました。
初めて就職したのも随分人より遅く、30歳の時でした。

両親には心配ばかりかけ何とか就職できたので、初任給で王禄という松江の地酒を父に贈りました。父は毎晩晩酌をする大のお酒好きだったので、まさかプレゼントがくるなんて想像もしていなかったのでしょう。本当に喜んでくれました。

母にはブラウスをプレゼントしました。母は普段からとてもおしゃれで、いつも小奇麗にしていました。母も早速着てくれたのを覚えています。

私は自分でも仕事に就く事なんて無理なんじゃないかという不安ばかり持って生活してきましたが、私のことを良く知っている親戚の叔父の会社で働くことができ、心配ばかりかけていた両親にはじめてのお給料からプレゼントをしようと思いました。

父へのプレゼントの王禄というお酒は、松江では1件しか売れていないお店です。槇戸天狗堂という酒屋で購入しました。一升瓶で3000円くらいでした。
母へのプレゼントのブラウスは、デパートで買いました。5000円くらいだったと思います。
プレゼントを受け取ってくれた時の両親の顔は、30年過ぎた今も忘れてはいません。
小さいころから入退院を繰り返してきた私が就職できるなんて、私自身ももちろんのこと、両親は多分就職できるとは思ってもいなかったと思うのです。

たまたま体調がよくなり、親戚筋の叔父が私の病気の事も承知の上でやとってくれました。こんな叔父との縁がなければ、ずっと家でごろごろしていたと思うのですが、人並みに就職できたことは両親にとって本当に心からうれしかったと思います。両親共に涙ぐんでいました。

優しかった両親2人とも、もう天国に行ってしまいました。
でも、あれから、なんとか調子の悪い時は休ませてもらいながらも、5年前まで叔父の会社で働かせてもらいました。あまり親孝行はできなかったけど時々は、3人で外食をしたり、もちろん私からのプレゼントでした。

今思えば、亡くなる前に3人で温泉旅行にでも連れて行ってあげればよかったなぁーと思います。

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